ギャグアニメは笑わせるものだと思っていた。探偵アニメは推理で唸らせるものだと思っていた。
でも『まったく最近の探偵ときたら』第2話は、そのどちらにも当てはまらない“居心地の良さ”があった。
幽霊を怖がる女子高生。冤罪で捕まる中年探偵。タイムリミット3分の爆弾事件。
どれも本格的とは言いがたい“事件”なのに、ふたりの掛け合いと空気感が、不思議と胸に残っていく。
たぶんそれは、事件そのものよりも「このふたりの時間」が物語になっているから。
そんな第2話の魅力を、静かにひとつずつ辿ってみたいと思う。
- 第2話に登場する3つの事件とその魅力
- 名雲と真白の関係性の変化と掛け合いの妙
- ギャグと探偵要素の絶妙なバランスの理由
【第2話 WEB予告】
名雲の元に舞い込んできた依頼は、幽霊屋敷の調査。
非科学的なものを一切信じない名雲だが、屋敷に潜入した真白から恐怖の声が!
さらに、街では下着泥棒が頻発しており、何故かその容疑が名雲にかけられる。
そして突然現れる、爆弾魔。
幽霊、冤罪、爆弾事件!?三つの事件が名雲と真白に襲いかかる!
※引用元:公式サイト|『まったく最近の探偵ときたら』第2話ストーリー
『まったく最近の探偵ときたら』アニメ、2025年7月1日スタート!
“こじらせ探偵部”が繰り広げる、青春×推理のちょっと変な日常!
恋か?事件か?この関係、まったく最近どうなってるの?放送:7月1日(火)より AT-X・TOKYO MX・BS11ほか
配信:Amazonプライムビデオ など主要VODで7月6日(日)24:00~順次配信開始!
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第2話あらすじ|“おばけ”と“冤罪”と“爆弾”、三本立てのドタバタ探偵譚
第2話はまさかの三本立て。ギャグ、ミステリー、サスペンス——ジャンルの垣根を軽やかに飛び越えながら、「事件」と「日常」が混ざり合う、テンポのいいエピソードになっている。
一本目「おばけは膝を狙え」では、“幽霊屋敷の調査”というベタな依頼が舞い込む。名雲は非科学的なものを一切信じず冷静を装うが、実際は内心ビビり気味。一方、真白は怖がりながらも「おばけを膝で撃退できる」という謎理論で果敢に突入。このパートはふたりの凸凹感がギャグとして炸裂する、小気味よい導入だ。
二本目「真犯人を探せ!!」では、一転してミステリー色が強まる。なんと名雲が“下着泥棒”の容疑で警察に捕まってしまう。本人に心当たりはないものの、証拠まで出てきてしまい、まさかの冤罪展開。ここで真白と、前話に登場した後輩・根津が“名雲救出”に奔走する。軽妙なノリの中にも、“名雲を信じる気持ち”が根底に流れているのが印象的だ。
そして三本目「真白爆発3分前」では、突如爆弾魔が登場。しかも名雲は爆弾処理に参加せず、「おじさんの心臓に悪いから」と部屋の外へ。ひとり取り残された真白が、赤と白のコードを前に「どっちを切るのか」という王道展開に挑む。ここでもギャグと緊張感のバランスが絶妙で、声優の掛け合いが光る。
3本それぞれのテイストが違うのに、ひとつの話としてちゃんとまとまっている。笑って、驚いて、少しだけ胸が温かくなる。この第2話は、“ふたりが探偵である理由”を、笑いの中でそっと教えてくれるような構成になっていた。
ギャグとサスペンスの狭間で|振り切れた展開が心地よい理由
第2話を観ていて何度も思ったのは、「ここまでやるか」というほどの“振り切り”だった。幽霊、下着ドロ、爆弾処理……それぞれ単体でも強烈なのに、それを3話分詰め込んでいるのだから、とにかく情報量が多い。でも、不思議とそれが“うるさくない”。
その理由は、たぶん「どこかで現実から一歩ずれている」から。日常が舞台だけど、起きることは非日常。でもその非日常が、妙にキャラクターの“温度”と合っている。だから突飛な設定も、「この人たちなら、まああるかも」と思えてしまう。
ギャグパートでは、名雲の皮肉と真白の天然がいいテンポを生む。怖がる真白に対して、「幽霊がいたら、むしろ貴重だ」と真顔で返す名雲。その返しが面白いだけでなく、「この人ほんとに時代に合ってないな」と苦笑も誘う。言葉のやりとりに、“過剰じゃないユーモア”が宿っている。
一方で、冤罪や爆弾といった“事件性”のある展開では、急に空気が引き締まる。冗談のような始まりから、意外と真面目に“人を信じること”“判断を委ねる怖さ”に踏み込んでいく。ここで真白のまっすぐさが、少しだけ重く響くのが良い。
つまりこの作品は、「笑いながら、本当に大事なものだけはちゃんと描く」という姿勢がある。視聴者に“考えさせない優しさ”と、“ちょっとだけ残る余韻”を同時に渡してくる。だから、第2話のようなバカ騒ぎでも、見終えた後に「なんかよかったな」と思える。
名雲と真白の“ズレ”が生む化学反応|噛み合わないふたりの絶妙なリズム
この作品の最大の魅力は、やはり名雲と真白——ふたりの“ズレてる関係性”にあると思う。言葉も価値観も、リアクションのテンポすら違うのに、なぜか会話が成り立っている。むしろ、そのズレこそが、物語に独特の呼吸を与えている。
たとえば幽霊騒動のシーン。真白はびびり倒しているのに、名雲は「存在を証明してくれれば信じるよ」と静かに理詰めで切り返す。相手の感情にまるで共鳴していないようでいて、どこか心配そうにも見える。その“温度差”が、自然と笑いを生む。
一方で、下着泥棒の冤罪をかけられたとき、真白は「名雲さんがそんなことするわけない!」と即断し、行動を開始する。そこに名雲は「お前、思考が雑すぎる」と冷静につっこむ。ふたりとも全く別の方向に突っ走っているのに、なぜか一緒に“事件”に巻き込まれていく。
こうした“噛み合わなさ”がギャグになる一方で、第2話では、それが信頼として滲み出てもいた。真白が爆弾解除を任されるとき、名雲はあえて何も指示をしない。その沈黙には、「任せている」という意思と「信じている」という感情が、言葉にならずに含まれていた。
このふたりは、感情を言葉にしない。でも、行動がちゃんと補っている。それがズレのまま、かすかに噛み合っていく。それこそが、『まったく最近の探偵ときたら』のバディものとしての“深み”なんだと思う。
杉田智和が多役で魅せる!声優陣の“無駄遣い”がクセになる
第2話で強烈な印象を残したのが、“ヤベェおじさん四天王”を演じ分けた杉田智和の存在だ。1人で複数のキャラを演じているのに、それぞれちゃんと声も演技も違っていて、笑いながらも「うまっ」と声が出てしまう。ギャグとしての“無駄遣い”が、まさかの演技力の証明になっている。
この作品、ただのコメディに見えて、声優陣の芝居は本気そのものだ。名雲役の諏訪部順一は、皮肉と優しさの間を絶妙に漂う声色で、すっかり“中年探偵”の体温をつくっている。どこか冷めてるのに、根っこでは誰よりも真面目——そのバランスを、声で伝えてくる。
真白役の花澤香菜も、第2話ではより弾けた印象が強い。叫び、焦り、突っ込み、爆笑——表情の変化がすべて声に乗っていて、アニメを“見ている”というより“聞いている”だけでも成立するような説得力がある。
そして杉田智和。登場時間は短いのに、異様に存在感がある。「これ、同じ人がやってるの?」と驚くような切り替えの速さ。声だけでキャラに“違う空気”を持たせられる演技の妙を、まさかギャグパートで堪能できるとは思わなかった。
声優の“遊び”が、ちゃんと作品の世界観にフィットしている。これって意外と難しいことだ。でも『まったく最近の探偵ときたら』では、その“ズレ”すら計算され尽くしたように感じられる。だからこそ、この“無駄遣い”がクセになるのだ。
第2話が映す“探偵らしさ”とは|事件を解くより、人を見つめる物語
“探偵もの”と聞いて想像するのは、密室トリックや犯人の動機を暴くような、本格推理の世界かもしれない。でも『まったく最近の探偵ときたら』は、そのイメージをやさしく裏切ってくる。第2話が描いたのは、「謎を解く」ことよりも、「人の気配に触れる」探偵だった。
たとえば、名雲が下着泥棒の冤罪をかけられた事件。証拠はある、状況も揃っている。でも真白は「そんなことする人じゃない」と迷わず信じる。彼女の“推理”は論理ではなく、観察と直感——言ってしまえば“感情”に近い。だけどそれが、この作品で最も“探偵的”な行為なのかもしれない。
名雲自身も、データやAIでは見抜けない「人の言葉の間」や「沈黙の表情」を見逃さない。幽霊を信じない姿勢も含めて、彼の“見つめ方”は一貫している。人を信じすぎず、でも捨ててもいない。そのスタンスに、どこか“名もなき依頼人たち”への敬意が感じられる。
そして爆弾事件では、名雲は「何もしない」ことを選んだ。真白に判断を託し、自分は口出しをしない。それは無責任ではなく、“信じて見守る”という新しい形の探偵行為だったとも言える。
第2話のふたりは、決して誰かを裁かない。ただ、目の前にいる人の中に“何かの理由”を探している。そのスタンスこそが、現代における探偵のかたちであり、この物語が描こうとしている“優しさ”なのだと思う。
今後への期待|ふたりの関係が“日常”になる、その途中
第2話を観終えたあとに残るのは、「ふたりの距離、ちょっとだけ近づいたかもしれない」という予感だった。まだ噛み合わない。でも、その“噛み合わなさ”をお互いが少しずつ受け入れ始めている。そんな微細な変化が、なんだかうれしい。
名雲は変わらず頑固だし、真白は相変わらず突っ走る。でも、爆弾事件で名雲が“何もしなかった”こと、そして真白が“自分で決めた”こと。そのやりとりに、「相手を信じる」ってこういうことなのかもしれないと感じさせられた。
この作品の魅力は、事件のスケールが大きくなることではない。むしろ、ふたりのやりとりが“日常になっていく過程”を描いている点にある。今日の事件も、明日の喧嘩も、いつか思い出になる。そんな関係性が少しずつ育っている。
今後、ふたりがどんな事件に巻き込まれたとしても、視聴者が見たいのは“解決”ではなく“過程”なのだと思う。「今回はどんな風にすれ違って、どんな風に歩み寄るのか」。その些細なやりとりのひとつひとつが、この物語の“鼓動”になっていく。
探偵と助手という肩書を超えて、「誰かと共に時間を過ごすこと」が、この作品の本当のテーマなのかもしれない。ふたりの“未完成な関係”が、これからどんな風に変わっていくのか——静かに見守り続けたい。
まとめ|何が起きても、ふたりがいればちゃんと面白い
『まったく最近の探偵ときたら』第2話は、幽霊に冤罪に爆弾と、とにかく盛りだくさんだった。普通なら「詰め込みすぎ」と感じてもおかしくない構成なのに、最後まで自然に楽しめたのは、すべての軸に“ふたりの関係”があったからだ。
名雲のぼやきと真白の暴走、その“ズレ”が笑いになり、信頼に変わり、時には物語そのものになる。どんな事件も、どんなにバカバカしい展開も、このふたりがいれば「ちゃんと面白い」。それがこの作品の一番の武器だと、改めて感じさせられた。
探偵ものにしてはゆるすぎる。ギャグにしては泣けすぎる。その“どっちつかず”の中にある温度こそが、きっとこのアニメの心臓だ。事件よりも人間。推理よりもやりとり。そして結末よりも過程。
何が起きても、このふたりならきっと大丈夫。そう思わせてくれる関係性があるからこそ、視聴者は次の“事件”を楽しみに待てるのだと思う。
- 第2話は幽霊・冤罪・爆弾の三本立て構成
- 名雲と真白の“ズレ”が笑いと信頼に変わる
- 杉田智和の多役演技がギャグに深みを与える
- 探偵らしさとは“人を見つめる”ことにある
- ふたりの関係が“事件”よりも心に残る物語
『まったく最近の探偵ときたら』TVアニメ、2025年7月1日より放送開始!
「ヘタレ男子高校生 × クール美少女探偵の”こじらせ青春ミステリー”開幕!」
ラブと推理が絡み合う、探偵部の不器用な日々。◆TV放送スケジュール
- AT-X:7月1日(火)より 毎週火曜 23:30~(リピート放送あり)
- TOKYO MX・サンテレビ・KBS京都・BS11:7月1日より 毎週火曜 24:30~
- 三重テレビ:7月9日より 毎週水曜 24:20~
◆配信スケジュール
- ABEMAにて:7月6日(日)24:00〜 各配信サイトで順次配信
- Amazonプライム・ビデオを含む主要VODにて見放題配信
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