壬氏と猫猫の恋はどこまで進んだ？『薬屋のひとりごと』のキス、プロポーズ、pixiv小説まで一挙紹介

恋はいつだって、“知られたくない気持ち”から始まる——
『薬屋のひとりごと』を読みながら、あなたは何度、壬氏と猫猫の間に流れる沈黙に胸をつかまれただろうか。
軽口を叩きながら本心を隠す壬氏と、恋という感情を遠巻きにしか見られない猫猫。
だけど、その距離が少しずつ、確かに近づいていく瞬間がある。

たとえば、ふいに重なる唇。
たとえば、「お前を妻にする」という、ぶっきらぼうな告白。
たとえば、pixivに描かれた“もしも”の結婚生活。

この記事では、『薬屋のひとりごと』に描かれた壬氏と猫猫の恋愛描写を、「キス」「プロポーズ」「二次創作」という3つの視点から追いかけていきます。
公式の物語はもちろん、ファンたちの想像が紡ぐもうひとつの物語にも目を向けながら——
「この二人、ほんとうに結ばれるのか？」という問いの、その先を一緒に見ていきましょう。

『薬屋のひとりごと』漫画で描かれた壬氏と猫猫のキスシーン

壬氏と猫猫。その関係は、いつも“言葉のすれ違い”でできている。
だけど、身体が、視線が、心が、ふとした瞬間に近づいてしまう——そんな奇跡のような時間が、漫画版には確かに描かれている。

壬氏が仕掛けた“ジャスミン茶の間接キス”の破壊力

それはあまりにも自然で、でも読者の心にははっきりと残る場面。
壬氏が猫猫に差し出したジャスミン茶の茶碗。それを猫猫が躊躇なく口に運んだその瞬間、壬氏は確かに笑っていた。
「間接キス」という言葉を口にしながらも、その眼差しはどこか照れていて、どこか真剣で。
からかいに見せかけて、彼は本気で“試して”いたのだろう。
自分の存在が、猫猫にとってどれだけ“特別”になっているのかを。

宴席での“本気のキス”と、感情の爆発

もっとも読者の心を強く震わせたのは、やはりあのシーンだ。
宴の夜、ふたりきりの空間で、壬氏が猫猫を突然抱き寄せ、唇を重ねたあの一瞬。
それはもう“策略”ではなかった。
彼の中に抑えきれない感情が渦巻き、愛しさが溢れて止まらなかったのだろう。
唇が触れ合った瞬間、猫猫の瞳がわずかに揺れた。
「これは、何だろう」と戸惑いながらも、拒絶しなかったその反応に、読者はきっと胸が痛くなったはずだ。

恋に不器用なふたりが、言葉を超えて触れ合った瞬間。
それが“キス”だった——そんな描写が、この作品には確かにある。

小説版に登場するプロポーズと結婚の流れ

「お前を妻にする」——
その言葉は、あまりにも突然で、あまりにもまっすぐだった。
小説版『薬屋のひとりごと』第7巻。壬氏が猫猫に放ったこの一言は、読者にとっても予想を裏切る“直球”の告白だった。
普段の彼からは想像もつかないほどの本気と決意が込められていて、それがかえって、彼の切実さを浮き彫りにしていた。

7巻で明かされた“本気のプロポーズ”のセリフとは

政（まつりごと）の中心にいる壬氏が、猫猫という市井の娘に向けて語る「結婚」の言葉。
そこにはただの恋愛感情ではない、“守りたい”という責任と覚悟があった。
猫猫のような聡い少女が、それをただの戯言として受け取るはずがない。
だからこそ、彼女は動揺し、曖昧な反応しかできなかった。

でも、読者にはわかっていた。
そのプロポーズが、壬氏の人生の中で、いちばん素直な感情の現れだったことを。

漫画版には未収録？読者が見逃しがちな重要エピソード

このプロポーズシーンは、現時点で漫画版には描かれていない。
だからこそ、小説を読んで初めてその場面に触れた読者たちは、驚きとともに深い感動を覚えたはずだ。
“壬氏が本気で猫猫を想っている”という事実が、ようやく言葉になった瞬間。
そしてそれは、単なる恋愛イベントではなく、彼の“人生”そのものの選択だった。

漫画しか読んでいない人には、ぜひこのエピソードを知ってほしい。
プロポーズは、壬氏というキャラクターを、より人間らしく、そして脆くも美しく見せてくれるのだから。

pixivで人気の『薬屋のひとりごと』イラストと二次小説

公式では描かれない“その後のふたり”を、誰よりも真剣に想像しているのは、もしかするとファンたちかもしれない。
pixivには、壬氏と猫猫の〈結婚生活〉や〈もうひとつのプロポーズ〉、そして〈叶わぬ想い〉を描いたイラストや二次小説が、今も静かに増え続けている。
そこに描かれているのは、“もしも”の中に宿る本当の気持ち——
そう、想像だからこそ、いちばん正直で、いちばん優しい。

かわいい壬猫イラストが描く“もしもの結婚生活”

イラストの中で、猫猫は花嫁衣装を身にまとい、壬氏はどこか照れたような表情で彼女を見つめている。
ふたりが並んで暮らす“日常”は、公式ではまだ描かれていないけれど、イラストレーターたちはその余白を埋めるように優しく描く。
たとえば、料理を振る舞う猫猫と、後ろからそっと抱きしめる壬氏。
たとえば、子どもをあやすふたりの姿に、“未来”を感じてしまうイラストもある。

こうした創作が多くの共感を集めるのは、それが決してただの妄想ではなく、原作に根ざした“感情の延長線”だからだ。

壬氏が“不能”という創作設定、その切なさとは？

なかには、壬氏が“不能”であるという解釈をベースにした創作も存在する。
それは官職や血筋にまつわる背景を想像したシリアス寄りの物語であり、壬氏の“愛し方”がより複雑に、そして純粋に描かれる。
「触れられないなら、そばにいるだけでいい」
そんな壬氏の想いが綴られた作品を読むとき、読者は静かに胸を締めつけられるのだ。

pixivという場所は、“描かれなかった愛”に名前を与える場所なのかもしれない。
公式が描かなかったこと、それを補うように紡がれる物語には、読み手の心まで優しく包む力がある。

壬氏と猫猫の恋の行方は？今後の展開予想

“好き”という言葉を口にしなくても、伝わる想いがある。
でも、“好き”と言えないまま終わってしまう恋も、きっとある。
壬氏と猫猫の関係は、その危うい綱渡りの上に立っている。
いまはまだ、“惹かれ合っている”という段階で止まっている彼らが、これからどうなるのか——それは、原作の中でも、ファンの想像の中でも、大きな問いになっている。

結婚は実現する？壬氏の“立場”がもたらす葛藤

壬氏は高貴な血筋の人間であり、政の中枢に関わる存在。
一方、猫猫は平民の出であり、しかも風変わりな性格の持ち主。
そんなふたりが結婚するとなれば、当然まわりの反発も避けられないだろう。

でも、それでも壬氏は猫猫を「妻にする」と言った。
それは、彼が“男として”だけでなく、“人として”猫猫に惚れているからだ。
彼にとっての結婚は、恋の延長ではなく、決意そのものなのだ。

猫猫の無自覚な愛情が、物語をどう動かすのか

一方の猫猫は、恋愛という感情にとても鈍感で、壬氏の気持ちに気づいていても、それを“どう扱えばいいか”がわからない。
でも、そのぶん彼女の想いは、誰よりも“まっすぐ”だ。

薬草の知識に長け、感情には疎い。
そんな猫猫が、もしも自分の胸の中に芽生えた“特別”に気づいたとき、きっと彼女なりのやり方で壬氏に寄り添うのだろう。
そして、それがきっと、ふたりの未来を決定づける——

恋とは、気づいてしまったときには、もう“後戻りできない場所”に来ているものなのだから。

まとめ：『薬屋のひとりごと』の愛は、静かに確かに進んでいる

『薬屋のひとりごと』に描かれる恋は、劇的でも、甘ったるくもない。
でも、それが逆に、私たちの胸に深く沁み込んでくる。
壬氏の不器用な優しさと、猫猫の不器用な無関心。
ふたりの“噛み合わなさ”が、いつしか物語を動かす原動力になっている。

キスも、プロポーズも、結婚も——
それぞれの瞬間に込められた感情の温度は、派手さはないけれど、本物だ。
そしてpixivに描かれる二次創作の数々が、その“本物の余韻”をさらに深く、広く、私たちに届けてくれる。

恋は、いつから始まって、どこで実るのか。
それは誰にもわからない。
でも、少なくとも壬氏と猫猫の恋は、たしかに進んでいる。
静かに、でも確実に——それがこの物語の美しさなのだと思う。