「この声、どこかで聞いた気がする」
そう思ったあなたの記憶は、きっと間違っていません。
『うたごえはミルフィーユ』は、声優がキャラクターを演じ、アカペラで“声の物語”を紡ぐ、少し不思議で、とても誠実なプロジェクトです。
この記事では、メインキャラクターである手鞠沢高校アカペラ部の6人、
そしてライバルユニットParabola(パラボラ)の5人まで、
キャラクターと声優、その関係性を一つずつ丁寧にご紹介していきます。
たぶんそこには、「この声じゃなきゃダメだった理由」がある気がするから。
ぜひ、ひとりずつ知ってみてください。
- うたごえはミルフィーユの全メンバーと声優の個性
- キャラクターに命を吹き込む声の力と選ばれた理由
- ウマ娘・アニサマと交差する“声優クロス”の魅力
- ■ 小牧嬉歌(CV:綾瀬未来)|人見知りな少女が歌で心をひらく
- ■ 繭森結(CV:夏吉ゆうこ)|音楽にまっすぐな1stコーラス
- ■ 古城愛莉(CV:須藤叶希)|笑顔で引っ張る部長のカリスマ
- ■ 近衛玲音(CV:松岡美里)|3rdコーラスを支える副部長の安定感
- ■ 宮崎閏(CV:花井美春)|陽気なボイスパーカッション担当
- ■ 熊井弥子(CV:相川遥花)|寡黙に響くベースの深み
- ■ Parabola(パラボラ)|大学生アカペラユニットの精鋭たち
- ■ 声優でつながる“もうひとつの世界”──ウマ娘・アニサマとの交差点
- ■ なぜこの声だったのか──配役が導くキャラクターの本質
- ■ まとめ|“声の記憶”がキャラを生きさせている
■ 小牧嬉歌(CV:綾瀬未来)|人見知りな少女が歌で心をひらく
物語の主人公・小牧嬉歌は、人と話すのが苦手な高校1年生。
だけど彼女には、誰にも見せていない「歌いたい」という気持ちが、胸の奥に静かに灯っていました。
そんな彼女がアカペラ部に誘われ、“声を出すこと”で世界とつながっていく姿こそが、この物語のはじまりです。
嬉歌の声を演じるのは、綾瀬未来さん。
その声には、ちょっと不器用で、でもあたたかくて、
「伝えたいのに伝えられない」人の揺らぎが、まっすぐ込められています。
歌になると、彼女の内側がほんの少し透けて見える。
その瞬間、嬉歌は“キャラ”ではなく、誰かの過去の記憶そのものになるんです。
たぶんそれは、誰にでもある「最初の声を出すとき」の感覚。
だからこそ、嬉歌のハーモニーには“あなたの過去”が重なるのかもしれません。
■ 繭森結(CV:夏吉ゆうこ)|音楽にまっすぐな1stコーラス
繭森 結は、高校1年生。
音楽に対して、とてもまっすぐで、どこまでもストイックな子です。
歌がうまくなること。ハーモニーを整えること。
自分のパートを完璧にこなすこと。
どれも“誰かのため”じゃなくて、「音楽に対する誠実さ」から出てくる行動です。
その姿勢は、周囲から「ちょっと怖い」と思われることもあるかもしれない。
でも、彼女がいるからこそ、全体の音が締まる。
“まっすぐな存在”が、ハーモニーを芯から支えているんです。
声を担当する夏吉ゆうこさんの声は、澄んでいて、けれど芯がある。
飾らず、まっすぐで、息を抜かないそのトーンは、まさに結というキャラクターの内面そのものです。
1stコーラスとは、メインボーカルにもっとも近く、でも目立ってはいけないパート。
自分を消して、支えに徹する。
だからこそ、そこに“人としての強さ”がにじむんだと思います。
■ 古城愛莉(CV:須藤叶希)|笑顔で引っ張る部長のカリスマ
古城愛莉は、高校2年生。アカペラ部の部長を務める、堂々とした存在です。
けれどそのリーダーシップは、決して声を張るタイプのものではありません。
いつも笑顔で、誰よりもメンバーを見ていて、
困っている子がいたら、さりげなく声をかけてくれる。
「あの人がいるから、大丈夫」
そんな安心感で、自然とまわりがついていくタイプの人です。
部長という肩書きよりも、“信頼されている空気”が彼女の力。
それは歌でも同じで、愛莉のリードやコーラスには、
音を整える以上に「場をまとめる力」が宿っています。
須藤叶希さんが演じる声は、明るくて透明で、でも芯にぬくもりがある。
歌っているときも、話しているときも、どこか“支える”トーンが混じっているんです。
カリスマって、強さじゃないんだと思います。
「一緒に歌いたくなる人」──それが、古城愛莉の持っている本当の力なんじゃないでしょうか。
■ 近衛玲音(CV:松岡美里)|3rdコーラスを支える副部長の安定感
近衛玲音は、古城愛莉と同じく高校2年生。
アカペラ部の副部長として、メンバーのバランス役を静かに担っています。
派手な言動はなく、口数も多くはない。
でも、誰かが焦っていたらその隣にいてくれて、
練習で音がズレたときも、さらっと修正してくれる。
3rdコーラスというパートも、ちょっと似ています。
メロディの下を支えたり、声の“つなぎ”を担ったり──
目立たないけれど、なくなったら一瞬で崩れる。
まさに“屋台骨”のような存在です。
松岡美里さんの声は、落ち着いていて、余白がある。
聴いていて呼吸が深くなるような、静かな安定感。
その声に重ねられる玲音は、言葉ではなく“響き”で安心を伝えるキャラクターです。
きっと彼女は、誰にも気づかれないところで誰かを守っている。
それが自然にできる人だから、副部長という役目がこんなにしっくりくるんでしょうね。
■ 宮崎閏(CV:花井美春)|陽気なボイスパーカッション担当
宮崎閏は、高校1年生。アカペラ部の中で、唯一「リズムそのもの」を担う存在です。
ボイスパーカッション──つまり、楽器なしでビートを刻む、声のドラム。
彼女のすごさは、ただ技術があるとか、器用だという話ではありません。
“音で空気を変えられる人”なんです。
メンバーの緊張が高まってきたときも、練習に疲れが見えてきたときも、
彼女がリズムを鳴らせば、場がふっとやわらかくなる。
その明るさは、ムードメーカーという言葉では足りないくらい。
花井美春さんの声には、ハリと遊び心が同居しています。
だからこそ、閏のパーカッションには「楽しい」の奥に「信頼できる」が見える。
リズムに身を任せられる安心感があるんです。
そして何より、リズムを刻む彼女の表情が、いつも嬉しそうで。
「音楽って、こんなに楽しいんだよ」ってことを、誰よりも自然に教えてくれる人です。
■ 熊井弥子(CV:相川遥花)|寡黙に響くベースの深み
熊井弥子は、高校1年生。
言葉は少なく、感情も表に出しづらい子。
でも、彼女が出す“声の低さ”には、どこかあたたかさがあります。
アカペラにおけるベースパートとは、
文字通り「一番下で支える声」──全員の音が安心して乗れる、静かな土台です。
弥子の声には、驚くほどの“安定”があります。
音が揺れない。息がぶれない。
それでいて、無機質じゃなく、やわらかいんです。
演じる相川遥花さんの声もまた、芯の太さと包み込むような優しさを持っていて、
言葉にしなくても「ちゃんと見てくれてる」人の気配を感じさせます。
ベースって、目立たないパートです。
でも、その人がいると“音楽が安心して鳴る”。
弥子の声は、そんな「いなくちゃ困る」存在の象徴なんです。
■ Parabola(パラボラ)|大学生アカペラユニットの精鋭たち
『うたごえはミルフィーユ』の世界において、Parabola(パラボラ)は「目標」であり「壁」であり、
ときに「憧れ」でもある存在です。
メンバーは全員大学生。
年齢だけでなく、歌唱力・構成力・チームワーク、どれを取っても圧倒的な完成度を誇ります。
声の重ね方も、リズムの取り方も、余裕がある。
でもそれは、「慣れている」からではなく、何度も何度も向き合ってきた証だと感じます。
藤代聖(CV:小泉萌香)、ゾーイ・デルニ(CV:亜咲花)、仙石喜歌(CV:東山奈央)、環木鈴蘭(CV:青山吉能)、南佳凛(CV:KIYOZO)──
どの声も個性的なのに、ひとつにまとまったときの精度は、
まさに“プロの空気”をまとっています。
Parabolaは、ただのライバルではありません。
「もし、あの人たちに追いつけたら」
そんな思いが、嬉歌たちの背中を押すきっかけになる。
そういう存在なんだと思います。
■ 声優でつながる“もうひとつの世界”──ウマ娘・アニサマとの交差点
『うたごえはミルフィーユ』の出演声優たちを見ていると、ふとした瞬間に思います。
「この声、どこかで聞いたことがある」と。
それもそのはず。
キャストの多くは、『ウマ娘 プリティーダービー』や『アニサマ(Animelo Summer Live)』などの大型プロジェクトに出演してきた実力者ばかり。
たとえば、松岡美里さんはウマ娘でヒシミラクルを演じ、
東山奈央さんや青山吉能さんはアニサマ常連組。
声優として、音楽の現場でも大きな拍手を浴びてきた人たちです。
そういう人たちが、『うたミル』ではアカペラという“より繊細な表現”に挑んでいる。
そこには単なる企画以上の、「声優として、声だけで勝負する」覚悟を感じます。
そして何より、私たちは気づいていくんです。
同じ声でも、作品が変われば響き方が変わるということに。
それはまるで、“もうひとつの世界”に足を踏み入れたような感覚です。
■ なぜこの声だったのか──配役が導くキャラクターの本質
キャスティングというのは、不思議なものです。
名前を聞いた瞬間、「あの人か」と思い、
声を聴いた瞬間、「これしかなかった」と感じる。
『うたごえはミルフィーユ』のキャストも、まさにそう。
綾瀬未来さんの不安げな優しさ、夏吉ゆうこさんの芯ある響き、
松岡美里さんの静かな重み……
どれもがキャラクターの“内側の声”とぴったり重なっています。
でもたぶん、それは偶然じゃない。
制作サイドが「うまい人」ではなく、“このキャラを生きられる声”を探していたからこそ、こうなったんだと思います。
キャストが声を当てるのではなく、声によってキャラが“導かれていく”ような感覚。
だから私たちは、この作品を観るとき「演技」ではなく、「息づかい」を感じるのかもしれません。
きっと、“この声でなければ”という感覚は、
そのキャラが本当に存在している証でもあるんです。
■ まとめ|“声の記憶”がキャラを生きさせている
この作品が、ただのアカペラ企画ではない理由。
それは、「誰が歌うか」に徹底的にこだわっているところにあります。
声優という存在が、キャラクターを演じ、歌い、
やがて“その人の声”として記憶に刻まれていく──
そんな連なりが、このプロジェクトのすべてを支えている。
どの声も、どのキャラも、きっと誰かのなかで生きていく。
それは、「この声でよかった」という実感があるから。
キャスト一覧というよりも、“声の物語”の系譜として。
このページが、あなたの中にひとつの“音の記憶”として残れば、うれしいです。
- 主要メンバー11人と声優の魅力を丁寧に紹介
- アニメ・アカペラ・キャラクターが一体となった構成
- 配役の必然性と“この声である理由”に迫る
- ウマ娘やアニサマと重なる声優陣の実力
- “声の記憶”がキャラの存在感を深めている
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